知り合って約10年、お父様から会社を受け継いで約10年、
そしてその10年間、自身が経営する会社の離職率がゼロだということをつい数日前にお聞きしました。
というお話。
大阪府内にある製造業。
社員数は10数名。
なぜ離職率がゼロなのでしょうか?
理由はいくつもあるはずです。
ハード面とソフト面に分けた中の、ソフト面・特に人材面についてお話を伺ってみました。
社長自身が実践していること
・社員の話を必ず最後まで聴く
・社員の意見を積極的に訊く
・日々のスピーチやトークのネタを常に仕込んでいる
・業界以外の様々な分野に目を向ける
・秩序を守ることを徹底させる
簡単だと思いますか?
できていると思いますか?
社員の話を最後まで聴く―これは弊社が今まで関わってきたりお話を伺ってきた企業や団体の中で、
実は1番できていない項目です。
ここで言う「聴く」は、『社員の話の真意を聴く』ということ。
言葉をただ耳にするだけではなく、’ この話から社員は何を訴えたいのだろう?’
というアンテナを張って聴くことを指します。
例えば「チームの協力体制ができていない」という状態でも。
Aさんは「チームがバラバラです」と言い
Bさんは「チーム内の○○さんが協力的でない」と言い
Cさんは「別のチームに移りたい」というように
それぞれが好きなように言いたいことを言います。
3人はそれぞれ何を1番訴えたいのでしょうか。
Aさんの主語はチーム。
チームで動くことの重要性を重要視していると予想できます。
Bさんの主語は○○さん。
チーム内の特定の人の行動を非難していることから、自分ではなく○○さんに責任を押し付けている傾向が伺えます。
Cさんの主語は自分。
もう嫌だ、離れたい、という心の叫びのようなものが聞こえてきます。
この3人の言葉を一括りにして
「しっかり協力してよ」
「責任者に言って」
のひと言で済ませていませんか?
会社規模によって、このような役回りは社長の場合もあれば役員層、管理職層、責任者の場合もあります。
結局のところチームも組織も会社も、どんな言葉が飛び交うか?でその雰囲気や文化が創られます。
明日から早速注意して聴きましょう。