「どうすれば緊張せずに話せますか?」
スピーチやプレゼンテーションのコンサルティングをしていると、
本当に、本当に多くいただく質問です。
人前に立つと、セリフが飛んだり、言いたいことを忘れてしまったり…。
誰しも経験がありますよね。
でも私が一貫して思うのは、
「緊張はコントロールできない」
ということです。
例えば、右手を挙げる、椅子に座る――これは自分の意思でできます。
でも「今から体温を3度上げてください」と言われたら?
ほぼ無理ですよね。
緊張も同じで、「しないで良いですよー」と言われてもする時はするし、
逆に、「もっと緊張した方が良いよ」と言われてもしない時はしない。
簡単にコントロールできるものではないのです。
では、どうするか。私が提案するのはこの2つ。
① 緊張に矢印を向けない
「緊張したらどうしよう」と思うほど、意識は緊張に引っ張られます。
頭の中が「緊張」という言葉で埋め尽くされてしまう、みたいな。
大切なのは矢印を別の方向に向けること。
「この発表をスムーズにするにはどうすればいい?」
「3つの要点を落ち着いて伝えるには?」
こうした問いを自分に投げかけると、思考は上手くいく方向に向けて働き始めます。
結果、緊張から解放されやすくなるということ。
② 緊張したときの自分の傾向を知る
早口になる、頭が真っ白になる、口癖が増える、目線が泳ぐ――
人によって緊張の“2次災害”は違います。
録画や人からの指摘で自分のクセを把握しておきましょう。
例えば「えー、あのー」が多い人。
それは次に言う内容が決まっていないから出てしまうもの。
対策はシンプルで、言うことを決めておけばいいのです。
暗記しても良いし、話す内容のメモを手元に置いても構いません。
よくメモや原稿を見ながら話すのは良くない、と思っている方がいらっしゃるようですが
「メモや原稿を見ずに話す方が、そうでない時よりもカッコ良く見える」
気がするのであって、見ることで落ち着いて話せるのであればそれに越したことはありません。
但し、目線がずっとメモに向いてしまわないように。
大事なのは、緊張をなくそうとするのではなく、矢印の向け方と自分のクセへの対策。
この2つを意識することで、緊張とも上手く付き合っていけます。
ちなみに私は、緊張しているけれど緊張していないように見せるのが劇的に上手いと
自分で思っていますww
緊張は誰でもするもの、自分だけはない!
と捉え、できる限り肩の力を抜いていきましょう。