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スピーチ

『間』を上手に取りましょう。

2020.07.24

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話し方の指導を様々なところでしていると
「間」についての質問やお悩みをよく頂きます。

「間ができると怖い」
「間を埋めようと話し過ぎてしまう」

などのお声が多いですね。

間を上手に取りたいと思っている方が多いようですが、
そもそも「間」とは何なのか?
なぜ必要なのか?
について書きます。

私は間は【余白】だと考えます。
では余白とは?
余った白い部分―そのままです(笑)。

文章にも必ず余白があります。
本の中にもネットに掲載されている文章にも
そして私のこのBlogの中にも
余白というものが存在します。
文章と文章の間のスペースです。

スペースがあることである程度話を塊として捉えることができ
また、話の転換を読み手(聴き手)に
伝えることができます。

文章は受け手が自分のペースで読み進めることができます。
この段落まで読もう、と決めるのも
第〇章まで読んだら一旦別の作業をしよう、と決めるのも自分。

ところが、スピーチやプレゼンテーション、
コミュニケーションなどは
受け手にコントロールの権限はありません。
そもそも文章のように予め間があることすら分かりませんし…。
だからこそ、話し手が受け手に理解してもらえるような
努力と工夫と意識が必要なんです。

間を取ることでそれまでの話を聴き手が整理したり
それまでの話に考えや想いを巡らせたり、
または間の後に続く言葉に期待を寄せたりします。
これらが無ければずっと一定のリズムで話をすることになり
あまり印象に残らないトークになってしまう可能性があります。

ところがこの「間を取ること」に対して
多くの方が苦手意識を持っています。
間を取る=沈黙が発生する―怖い、焦る、落ち着かない…などの
気持ちや感覚を抱く人が多いようです。

沈黙が発生すると聴き手は話し手に注目をします。
「あれ?」という風に
それまで下を向いていた人も顔を上げます。
大勢の前で話している場合ですと
一気に視線が自分に向けられ、一瞬で緊張状態になってしまいます。
これが多くの人が間を怖がる理由。

この間を逆に「しめしめ、一気に注目を集めたぞ」と
思えるようになればこっちのものですが
なかなかそうは思えないもの。。

「私の話を聴いて欲しい」
「私の話に注目して欲しい」

という欲求をどこまで増やせるか?がカギになりますが
その欲求は他者から言われて増やせるものではありません。

ということは、結局は自分次第ということ。
自分が話すことにどれだけ想いが込められているか?
この部分をいま一度考えてみること。感じてみること。

核となる自分の想いや熱意に目を向けましょう。